前回の「リトミックとは~音楽を使う?ねらいは?」の記事で、リトミックの授業がどのようなものなのかを解説しました。
今回は、その授業を経たお子さんにどのような効果があるのかを見ていきましょう!
引き続き、リトミック講師の足立 安紀子(あだち あきこ)先生ご協力の元、ご紹介いたします!
リトミックに効果はない?
最初に結論を正直に申し上げると、リトミックの授業を受けてきた子どもは頭がよくなる効果がある、音楽の才能が発揮される、などの明確な効果はございません。
・・・だと、この記事はここで終わってしまうのですが、これははっきりとした事実ですので念頭に置いてください。
リトミックの先生は、お子さんに想像力や注意力、コミュニケーション能力などの生活に役立つために必要なものを備えられるように、という願いを込めて、授業をしています。
ですので、特別リトミックのおかげ、という話は確実性に欠けるため言う事ができません。
しかし、これらの生活に役立つ能力は授業で垣間見ることができます。
子どもの即時反応
即時反応についての話です。
リトミックは基本的に体と頭両方使います。子供は体を動かすことが大好きですからね。
一方で、静と動、「即時反応」というものがリトミックの特徴にあります。
赤ちゃんでも見られる反応で、音楽を途中で止めるとそれに気づいてこっちを見る、という反応です。
この一連はリトミックではよく見るもので、「ハッとしてホッとする」急に止まって驚いて、また始まって安心するという動きです。
具体例を挙げます。
ピアノで低音をボン、と鳴らすとずっと習ってきた子はすん、と動きを止めるようになります。
このような動きをするために、常に注意を払う注意力が備わっているのがわかります。
続いて、コミュニケーション能力についての話をします。
周囲の子との関わり
前回の授業に関する記事で、リトミックの授業では様々な要素が絡まっていると言いましたが、その最も重要な要素の一つが周囲の子との関わりです。
サークル音楽教室では、途中で新しい子が入ってくる場合を除いて一年通して同じメンバーです。
多くの場合、そのまま次の年も同じメンバーで行います。
2歳までの場合
といっても、2歳までは周囲の子と何かをすることはありません。
母親とのコミュニケーションがメインで、まだ周りのこどもと関わることが難しく、衝突することはあまりないです。
3歳からの衝突
4歳以上の子はあまりないですが、3歳になると周りの子供と交流し始める時期で衝突してしまうことがあります。
例えば、フープを取る時に、ほしい色が他の子と被ってしまった時
先生は、「明日はこれをこの子が使うけどいい?」「来週はこの色使えなくなっちゃうけどいい?」
といった風に言い聞かせて子供に納得してもらいます。
それでも、絶対これがいい!と泣き出してしまう子もいますが、きちんと歩み寄って、時間をかけてこれでもいい?と認めてもらっています。
この、「認める」ということがリトミックで子どもに知ってもらいたい大事なことだそうです。
人数について
ですが、人数が多い方が周囲の子との関わりが増えて良いとは言い切れません。
特に1,2歳は親御さんから見ると周りの子がいれば良いのではと考える方もいらっしゃいますが、あまりカリキュラムに変わりはないのでそれほど関係はない、と足立先生は思っているそうです。
しかし、3歳以上はお友達との関わりが楽しくなる時期ですので、グループにはグループの良さが出てきます。
1組よりも2組のほうが、関りの幅が広がって出来ることが増えたりします。
ただし、1組でも内容は変わらず、その分先生から直接指導を受けることができ、その子に焦点を合わせた授業がしやすいです。
その子の好みに合わせた工夫もでき、実際1人のクラスで、ゲームやアニメのキャラクター名前でリズムを覚える授業をしています。
ですので、どちらも良さがあります。
ここサークル音楽教室でも、少人数だからこそ一人一人にじっくり時間をかけることができます。
まとめ+
以上のように、リトミックでは効果があるのかはさておき、これらの能力が備わることが期待できる、というお話をさせていただきました。
では、それからのお子さんはどんな風になっているのか気になると思います。
サークル音楽教室では、リトミックを終えた子どもがそのままピアノ等を習う場合が多く、一部についてはどのような傾向があるのかを前回の記事でも少し書いてました。
記憶について
では、リトミックをした経験を覚えているのでしょうか?
リトミックは1歳から5年間まで行いますが、実は、多くの子供がそのことを結構覚えているそうです。
足立先生が言うには、3歳でやったことなどはみんなはっきり覚えている印象を受ける、とのことです。
効果についてまとめ
能力として、音楽面だけではなく、音を聞いてその都度出されるランダムな合図を聞き取る注意力や、様々なことを模倣することでで養われる想像力、周りの子とのコミュニケーション能力、他者を認めてあげる考え方など、生活面で必要なものを備える、これらを見込んでリトミックは行われます。
自分の思っていることを、相手にきちんと表現する。
恥ずかしいという想いをせずに、大人でも難しいことに慣れさせて、当たり前にできるようにする上に、周りの子をなんとなく認めてあげる、理解してあげる、という思考ができるようにしてあげます。
大人もリトミック?
リトミックは、講師や現役の保育士さんなどが男女問わず若い方も参加する月例というのがあり、そこでは子供と同じことをしています。
子供と同じこと、と聞くと恥ずかしくてできたものではないと感じるでしょうが、最初はあっても次第に薄れ、気づくととても楽しくなり開放感が得られます。
リトミックの良さは、年齢にすごく適した内容なのが良いことですが
そのこと自体は子供だけでなく大人も楽しく感じることができます。
実際に、ヨーロッパなどでは様々な老人施設や福祉施設で活発にリトミックが行われています。
レッスンのご紹介
いかがでしたか?少しでもリトミックについて知っていただければ幸いです!
サークル音楽教室では、リトミックの授業を行っております!
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