近年ではお子さんの潜在能力開発に役立つことが判明し、
幼児教育の一環として取り入れられている「リトミック」ですが、
まだ詳しくご存じないという方も多くいらっしゃるかと思います。
そこで今回はリトミックについて、その種類や効果など詳しくご紹介いたします。
リトミックとは
リトミックというのは、音楽を演奏したりただ聴いたりするだけでなく、
全身で音楽を学ぶための方法のことです。本来は専門的に音楽を学ぶ人のためのものでした。
身体を使うというと体操やダンスと同じように思えてしまいますが、
リトミックの場合には音楽を聴いたことで浮かんだ考えや感じたことを自分のオリジナルの動きで表現しますので、
あらかじめ振り付けが決められているわけではないというのが大きく異なる部分と言えるでしょう。
リトミックには3つの要素があります。
幼児の場合には全てをまとめてではなく、成長に合わせて徐々に段階を踏んで身に着けていくことになるのです。
動き
リズムや音楽に合わせて、思いのままに身体を動かすことです。
感じたままに体を動かすだけで大丈夫ですので、小さなお子さんでも比較的簡単に行うことが可能でしょう。
リトミックの基本とも言える要素となります。
ソルフェージュ
一般的には「読んだだけで楽譜を理解する力のことを指しますが、
リトミックの場合には音楽に対する総合力という意味合いが近いのではないでしょうか。
書き起こされた楽譜というのは単純に音を記載しているだけでなく、
作曲した人の意図や思いが込められています。
そうした要素を汲み取ることで初めて正しい表現が出来るようになるので、
楽譜を理解するというのはとても重要なことです。
即興
その名の通り、音楽に合わせて即興で表現することを指します。
即興というのは音楽において大切な要素であり、例えばジャズなどがその典型と言えるでしょう。
その場の雰囲気や音楽の流れに合わせて思いつくままに演奏することで、
思いも寄らないグルーブを生み出すことができたりします。
リトミックも同様に感情などに任せて思いつきで表現をすることによって、表現力が養われるのです。
リトミックはただ単にリズムに合わせて身体を動かすだけのものではありません。
考えや感じたことを表現する力が備わるため、自己表現力が向上するのです。
大人へと成長する過程や成人した後に関しても、
自己表現というのは生きていく中で欠かせないものですので、
幼児の頃から表現することが当たり前になることで人間としての力も底上げされると言っても過言ではないでしょう。
年齢別カリキュラム
幼児の場合には年齢によって出来ることに大きな違いがありますので、
リトミックのカリキュラムも年齢別にメニューが分かれています。
成長に合わせてステップアップするかのように幅を広げていくというわけです。
1歳未満のカリキュラム
新生児から1歳までの場合には、お子さんが自立して行えることが非常に少ないので、
お父さんやお母さんが協力して行うことになります。
音楽やリズムに合わせてお子さんの身体にタッチするようなものから始まり、
1歳近くになり大人の真似が出来るようになってきたら、一緒にリズムに合わせて身体を動かします。
1〜3歳のカリキュラム
まだまだ基本としてはお父さんとお母さんのコミュニケーションがメインとなります。
先生のお手本を参考にして、お子さんと両親が一緒に真似をするのです。
成長するにつれて、掛け声に合わせて動くことも可能となり、
4歳近くになるとお手本がなくても自身のオリジナルの動きをすることが可能となるでしょう。
4〜5歳のカリキュラム
いよいよリズムを取ったり楽器を演奏したりすることも可能な年齢となってきます。
リトミックの3要素をふんだんに取り入れながらオリジナルの動きなどを
徐々に自発的に行うことが出来るようになるのです。
リトミックの効果
自己表現の他に、具体的な効果が期待できるのがリトミックです。
全身を使うことによって、一部だけでなく全体的な身体能力を向上が見込まれますので、
一例ではありますがいくつかの効果をご紹介しましょう。
リズム感などの感覚が身につく
たくさんの音楽と触れ合うことになりますので、自然とリズム感が養われます。
同時に音楽を聞き分ける聴力や歌唱などに関する感性も磨かれていくのです。
脳に刺激を与える
全身を動かすことになりますので、脳がいい刺激を受けることになります。
右脳と左脳どちらも鍛えられますので、発達においてとてもプラスとなる効果です。
運動になる
全身を使って音楽を表現しますので、リトミックを取り入れるだけで自然と身体活動を最大限に行うことになります。
スポーツをするかのように全身の能力向上が見込めるのです。
集中力の向上
リトミックではリズムや表現を感じるために、たくさんの音楽をそれぞれ注意深く聴かなければなりません。
そのため非常に集中する必要があり、その結果集中力の向上が期待できるというわけです。
自宅でもできる!
年齢に応じて音楽のリズムを取ったりすることを両親とお子さんでおこなったり、
それなりの年齢になった暁には楽器の演奏なども自身の力だけで出来るようになるでしょう。
いつでもどこでも音楽さえあれば出来るというのもリトミックの特徴と言えるかもしれません。
ただし、何も学ばずにいきなりというのは無茶ですので、
幼児用のリトミックレッスンを行っている教室に通うことで、基礎的な知識や経験をすることが可能となります。
闇雲に音楽に合わせて踊ればいいというわけでもありませんので、まずは基礎を学ぶといいでしょう。
教室がない日などについては、学んだ内容を自宅行うというのが無駄もありませんのでおすすめです。
まとめ
単なるリズム感を身につけるだけのものではなく、その他にも表現力や集中力、
創造力に至るまで人間としての力が養われるのが「リトミック」です。
楽しみながらできますので、お子さんが小さな頃から取り入れてみることをおすすめします。
「サークル音楽」では年齢別に5つに分かれたレッスンを実施しておりますので、
興味をお持ちでしたらまずはお気軽にご相談ください。